エリザベス女王杯は「幸薄い2頭」がこれまでのうっぷんを晴らす|けいばおー

2018年11月09日

エリザベス女王杯は「幸薄い2頭」がこれまでのうっぷんを晴らす

1: 名無しさん 2018年11月09日 08:15:13 ID:0.net

先週の京都では、ダートコースを舞台とした牝馬のビッグレース、JBCレディスクラシックが行なわれた。そして今週は、舞台を芝コースに移して、現役牝馬の”頂上決戦”となるGIエリザベス女王杯(11月11日/京都・芝2200m)が開催される。

今年の3歳牝馬三冠を達成したアーモンドアイ、昨年の秋華賞馬で重賞2連勝中のディアドラ、昨年の海外GIドバイターフを制したヴィブロスらが参戦しないのは寂しいが、それでも牝馬トップクラスの面々が顔をそろえ、見応えのあるレースが繰り広げられそうだ。

上位人気が予想されるのは、古馬勢では連覇を狙うモズカッチャン(牝4歳)に、これまでにGI2着が4度あるリスグラシュー(牝4歳)といったあたりか。3歳勢は、重賞2勝を挙げ、先のGI秋華賞(10月14日/京都・芝2000m)でも3着と奮闘したカンタービレ(牝3歳)と、GIII紫苑(9月8日/中山・芝2000m)を圧勝したノームコア(牝3歳)と、出走予定の2頭がともに人気を集めそうだ。

ただ、これらの人気馬については、デイリー馬三郎の木村拓人記者が懐疑的な目を向ける。

「モズカッチャンは、実力的にはここでは最上位でしょうが、出走を予定していたGII府中牝馬S(10月13日/東京・芝1800m)を直前に回避して、本調子とは感じられないんですよね。リスグラシューも相手なりに走りますが、詰めが甘く、距離的にもいいとは言えません。

3歳馬のカンタービレも、そこまで強調できる材料はありません。この世代はアーモンドアイが抜けて強いだけで、秋華賞では(カンタービレも)1000万条件を勝ったばかりのミッキーチャーム(2着)に後れを取るほどですから、そのレベルは推して知るべし、です」

また、日刊スポーツの木南友輔記者は、「例年のエリザベス女王杯は、先行有利、インコース有利で間違いないのですが、今年に限っては、京都の芝が時計がかかっていて、どんな傾向になるのか、頭を悩ますところです」と語り、今年のエリザベス女王杯はひと筋縄ではいかないことを示唆する。

こうした状況を踏まえて、木村、木南の両記者が真っ先に推奨したのは、なんとまったく同じ馬だった。今春、準オープンの湾岸S(4月7日/中山・芝2200m)を勝ってオープン入りしたばかりで、今回が重賞初出走となるコルコバード(牝5歳)だ。


エリザベス女王杯は「幸薄い2頭」がこれまでのうっぷんを晴らす

レースに向けて、かなりいい状態にあるというコルコバード(左)

「牝馬限定のGIの場合に指標としているのが、近走で、1000万条件以上の中距離戦で牡馬相手に勝っているかどうか、ということ。今回で言えば、この馬とレッドジェノヴァ(牝4歳)、ヴァフラーム(牝6歳)が該当します。

そのうち、ヴァフラームの場合はハンデ戦で、軽量52kgでの勝利だったので評価としては少し弱めかな、と。レッドジェノヴァは魅力的な1頭ですが、こちらは前走のGII京都大賞典(2着。10月8日/京都・芝2400m)でいいレースをした分、人気になりそうなので、残るコルコバードが面白いかと。

同馬は体質の弱さもあって、なかなか順調に使えませんでしたが、その間も我慢して調整を重ねてきたことで、昨秋ぐらいから結果を出せるようになりました。ただ、今春にオープン入りしたあとも、GII目黒記念(5月27日/東京・芝2500m)を使う予定でしたが、ここでも不安が出て回避。いまだ本格化とは言えませんが、前走の丹頂S(9月2日/札幌・芝2600m)でも決して完調ではないなかで、2着と好走して力を見せています。

しかも今回は、デビュー以来1、2を争ういい状態で出走できる運び。距離もぴったりですし、かなりのチャンスと見ています」(木村記者)

「クラブ馬のコルコバードは、6歳春の引退が迫ってきています。そして今回、長い下積みから大事に使ってきて、ようやく重賞初挑戦という状況を迎えます。そんな同馬に関しては、忘れられない思い出があります。

それは、3歳春のこと。フェアリーS、フラワーC、フローラSと、重賞で3回も除外を食らった”薄幸な女”ということです。3歳春で3度の除外はなかなかない記録だと思います。体質の弱さ、とくにツメの問題を抱えていたことも、幸の薄さを感じます。

それでも、大事に、大事に、厩舎や牧場が育ててきた馬。1週前の動きは、抜群によかったです。輸送を控えた今週もしっかり攻めていて、一発あってもおかしくない状態で、それだけの能力がある馬だと思います。

GIゆえ、展開も大事になりますし、さまざまな要素を冷静に分析する必要がありますが、その結果『勝算あり』と思えば、◎を打ちたいと思っています」(木南記者)

エリザベス女王杯が重賞初勝利というのは、2015年のマリアライト、2014年のラキシス、2012年のレインボーダリアなど、過去にいくつも例がある。父は一発を秘めるステイゴールド。過去13戦して着外はわずか1回という堅実性も考慮すれば、見逃す手はない。

木南氏は気になる馬としてもう1頭、名前を挙げた。

「レイホーロマンス(牝5歳)です。毎回不利を受ける馬は『そういう実力の馬』と評価することもできるのですが……、それを差し引いても、なぜか毎回のように不利を受けたり、スムーズさを欠いたりする同馬は、コルコバードと同じ”薄幸さ”を感じます。

半兄が今年の新潟大賞典を勝ったスズカデヴィアス。そして今年、欧州で大きな話題となったディープインパクト産駒のサクソンウォリアーと同じ母系の出身で、管理する橋田満調教師の思い入れが深い1頭です。こちらも”薄幸キャラ”が前に出なければ……と、期待しています」

波乱ムード漂う秋の”女王決定戦”。これまで不遇の状況にあった2頭に、最高の輝きを放つ瞬間が訪れても不思議ではない。そのとき、悲運の馬券人生を送ってきたあなたにも、大きな幸せが舞い込んでくるかもしれない。

名前 :
http://keiba-o.com/