【マイルCS・後記】ビュイックの技あり騎乗で開いた「ステルヴィオの重い扉」|けいばおー

2018年11月19日

【マイルCS・後記】ビュイックの技あり騎乗で開いた「ステルヴィオの重い扉」

1: 名無しさん 2018年11月19日 21:33:12 ID:0.net

【マイルCS・後記】ビュイックの技あり騎乗で開いた「ステルヴィオの重い扉」

マイル最強を決める18日の第35回マイルチャンピオンシップ(京都芝外1600メートル)は、5番人気のステルヴィオ(牡3・木村)がペルシアンナイトとの叩き合いを制して優勝。同馬と鞍上のウィリアム・ビュイック、木村哲也調教師はともに初のJRA・GIタイトル獲得となった。笑顔に包まれた関係者のコメントとともに、同馬の今後の可能性を探ってみたい。

まずはレースを振り返ろう。途中からハナを奪ったアエロリットが4ハロン通過47秒1の緩い流れを刻む。ステルヴィオはインの好位を追走し、道中は鞍上との呼吸もぴったりで直線へ。アルアインがいったん抜け出してできたスペースを冷静にビュイックが突く。一気に先頭に立ち、最内から迫るペルシアンナイトの追撃をアタマ差で振り切ったところがゴールだった。

見た目にはまだあどけなさも残る30歳のビュイックは「なかなかチャンスがなかった中、日本で騎乗する機会に恵まれてうれしい」と表情を緩めた。続けて「今日は内が伸びる馬場だったからね。いいスタートが切れたし、引かずに折り合って自然な流れでレースができた。ペースもそれほど速くなかったしね」。

若いながらも2011年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSをナサニエルで制覇。17、18年は違う馬でドバイシーマCを連覇している。世界屈指の名手は今週からCコースに替わり、最内の1〜2頭部分が伸びる馬場状態を冷静に読み切っていたのだ。

開業して8年目の秋。初のGIタイトルを獲得した木村調教師はレース直後の検量室前で号泣。大粒の涙を見せて関係者と喜びを分かち合った。表彰式後のインタビューでは冷静さを取り戻して「ありがとうございます」とまずはスタッフ、関係者、ファンへ感謝。様々な苦い経験を思い出したのか、一瞬フッと息をついた後に「ホッとしました」と語りだした。

「いつも後ろからのポジションで勝ち切れない競馬が続いていたので、中間の調教からやり方を変えました。スタートを勢いよく出て、その時点で内心ワクワクしました。レース前にビュイックから『5番手以内で競馬をしてもいいか』と聞かれたけど、その通りに運んでくれましたね」

春の牡馬クラシック2冠は4、8着。「皐月賞はチャンスがあると思っていたけど、調教で私が失敗し、いいコンディションで出走させることができなかった。彼のためにも何とか名誉を回復させてあげたいと思っていた」と言葉を選びながら慎重に質問に答えた。

連覇を狙ったペルシアンナイトや、春秋マイルGI制覇を目指したモズアスコットなどを制してマイル王に君臨したステルヴィオ。今後の動向が気になるところだが、同師は「まだ僕自身が頭が真っ白で次はどこを使うとかはまだ…。ただ(これだけの馬なので)種牡馬として牧場に返してあげたいという気持ちがある」と口調を強めた。

「競馬場やパーティーなどいろいろなところで『応援しています』と声をかけてもらって、それがいいモチベーションになっていました。GIタイトルが取れてやっと重い扉が開きました。これからもどんどんGIを狙っていきたい」。次のステージに向かう木村調教師は笑顔で進軍ラッパを吹き鳴らした。

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